
研究ブログ31 Oct 2016
トロムソにおけるレーダー実験開始
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1 月 23 日から 27 日にかけて,プロジェクトメンバーの小川(国立極地研究所)と同じく国立極地研究所の高橋さんがノルウェーのトロムソにおいて EISCAT 特別観測を実施しました。
EISCAT本部スタッフと共同で新規開発した基盤 S 用のレーダーパルスコードを用いた EISCAT 観測を 1 月 27 日に実施し、荒れた電離圏の高速観測に成功しました。脈動するオーロラに伴って電子密度が増えたり減ったりする様子がきれいに観測できています。
2017年1月27日03:30 UT(世界標準時)付近に EISCATレーダーで観測された電離圏の電子密度変動。 高度90-110 km 付近の電子密度が約20秒の準周期で変動している様子が見て取れます。
あいにく悪天候が続いたため、トロムソの各種光学機器との同時観測は今回できませんでしたが、スウェーデンのキルナとチャウジャスは晴れて、前週に設置した全天カメラ群観測によるオーロラデータが得られています。それらの同時観測データの詳細な脈動オーロラ解析や、今後のEISCAT特別観測が楽しみです。
2017年1月27日03:30 UT のキルナの全天オーロラ群画像。画像上側が北(トロムソ方向)になります。
2017年1月27日03:30 UT のチャウジャスの全天オーロラ群画像。ALISカメラの動きと共に、カメラの視野が変わります。この時は北のトロムソ上空を向けた観測をしています。
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